
鹿肉は犬にいい効果があると耳にしたことはありませんか?それを聞いて、愛犬の健康のためにも鹿肉を与えてみたいと思う飼い主さんも多いです。
しかし、鹿肉には「どんな効果があるのか」「犬に鹿肉与えても大丈夫?」と気になるでしょう。
当記事では、犬用鹿肉の専門家が「鹿肉が犬に与える効果」について徹底解説します。併せて与える際の注意点やおすすめフードを紹介するので参考にしてみてください。
鹿肉を犬に与えても大丈夫?その理由と鹿肉の優れている特徴とは

鹿肉は、牛・豚・鶏肉などと同じように犬に与えても大丈夫なお肉です。
最近では、鹿肉に栄養素が多く含まれていることから、ドックフードやおやつとして取り入れる飼い主さんが増えています。
鹿肉は他のお肉より高タンパクで低脂質・低カロリー
鹿肉は高タンパク質でありながら、低脂質・低カロリーな赤身肉です。
タンパク質は丈夫な体と筋肉を作る役割があり、犬の健康づくりに欠かせません。
低カロリーと聞くと栄養が不足しそうと気になる飼い主さんも多いです。
しかし、鹿肉は豚や牛などの他のお肉とタンパク質量を比べると、おおよそ2倍多く含まれ脂肪も少なく低カロリーです。
引用:文部科学省「食品データベース」/100gあたりの割合より
https://fooddb.mext.go.jp/
このような観点から、肥満犬のダイエット効果に期待できます。さらに、鹿肉は消化吸収に優れています。
消化機能が低下するシニア犬の胃腸に負担をかけずに、効率的にエネルギーの摂取が可能です。
犬の健康維持に重要な鉄分やビタミン類が摂取できる
鹿肉には、以下のような栄養素が豊富に含まれています。
- ビタミンB2
- 鉄分
- リン
ビタミンB2は皮膚の健康を保ち、フケを予防する役割があります。皮膚が弱かったり、皮膚の病気にかかりやすいといった室内犬やシニア犬におすすめです。
鉄分は赤身肉などに多く含まれ、役割は血管の中で酸素を運ぶことです。
この鉄分が不足すると、体が疲れやすく、貧血や息切れといった症状を引き起こしやすくなります。
タンパク質の配合量が少ないドックフードを食べている犬は、意識的に鉄分を摂取することが重要です。
リンは、骨や歯を丈夫にする役割があります。このリンが上手く摂取できると、犬が元気に走ったり、健康的な食事をすることが可能です。
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不飽和脂肪酸は犬の皮膚の健康を保つ役割
犬の皮膚を健康に保つためには、ビタミン以外にもオメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸という「不飽和脂肪酸」が必要です。
不飽和脂肪酸は、血液をサラサラにする作用と犬の皮膚を健康に保つ作用があります。
不飽和脂肪酸は体に優れた作用がある一方で、犬の体内で生成することができません。
また、多くの肉類には不飽和脂肪酸が入っていないことから、摂取方法が難しい栄養素の一つです。
とくに皮膚の弱い犬は意識的に摂取していくことが望ましいでしょう。
脂肪燃焼作用があるカルニチンが豊富
鹿肉には、カルニチンと呼ばれる脂肪を燃焼してくれる栄養素が多く含まれているため、肥満犬のダイエットに最適です。
ダイエットの他にも、心臓の病気を持っている犬や疲れやすい高齢犬のエネルギー源として補える効果があります。
カルニチンを効率的に摂取するために、鹿肉を与える際にポイントがあります。それは、生の鹿肉を茹でた汁も与えることです。
カルニチンは水に溶けやすい性質を持つため、水と一緒に摂取すると効果的に吸収されやすくなります。
鹿肉を犬に与えると嬉しい6つの効果

鹿肉には優れた特徴の他にも、犬に与えると嬉しい6つの効果があります。以下では、どのような効果をもたらすのか詳しく紹介します。
効果①アレルギーのリスクが低い
牛や豚などの多くは家畜のため、添加物を含むエサを摂取している可能性があります。
一方で、野生の鹿は自然界で過ごし草木の皮や木の実を食べるため、添加物を口にする機会が多くありません。
自然界で育った野生の鹿は、ハンターが狩り食肉として加工することから、犬がアレルギーを引き起こすリスクが低いと言われています。
このような観点から、アレルギーを持つ犬が増加してきている現代に鹿肉はおすすめです。
効果②ダイエットや体重管理がしやすい
ヒトと同様に、犬も太りすぎは病気を引き起こす恐れがあるので、ダイエットが必要なケースがあるでしょう。
餌を少量にしたりヘルシーな食材を選ぶことは重要です。しかし、体重が減ると犬が疲れやすくなるため、体力が落ちない食事を意識する必要があります。
その際に、高タンパクで低脂質・低カロリーな鹿肉は最適です。
タンパク質は丈夫な筋肉を作る作用があることから、ダイエットによる疲れやすさを軽減したり、効率的にエネルギーを生成することができます。
ダイエットによる犬の負担を軽減しつつ、体重管理の効果を意識したい犬に鹿肉はおすすめです。
効果③毛並みと皮膚の健康を保つ
皮膚が弱い室内犬やシニア犬が鹿肉を食べると、毛並みや皮膚を健康に保つ嬉しい効果があります。
毛並みや皮膚の健康には「不飽和脂肪酸」と「ビタミンB群」が大きく関係しています。
実は、主原料が鹿肉以外のドッグフードにも不飽和脂肪酸が含まれているほど、重要な栄養素で欠かせません。
このように、日常的にタンパク質を摂取することで、皮膚のコンディションが良くなるだけでなく、皮膚の病気を予防することにもつながります。
効果④貧血の予防につながる
貧血予防には鉄分を摂取することが効果的で、その鉄分を豊富に含む鹿肉は最適です。
鉄分を上手く摂取できると、血管内で酸素をスムーズに運ぶことができ貧血を起こしにくくなります。
さらに、鹿肉は鉄分の他にタンパク質も同時に摂取が可能なことから、元気な体を生成することにつながります。
犬の健康のためにも、ぜひ鉄分を取り入れた食事を与えていきましょう。
効果⑤丈夫な骨や歯を作る
前述に説明した鉄分は貧血予防の他に、骨や歯を丈夫にする効果も期待できます。
丈夫な歯は、食材を噛むことで虫歯予防といった観点からも最適です。
鉄分が豊富な鹿肉は、他にもカルシウムやリンといった栄養素も含まれており、これらは骨にも関係します。
複数の栄養素を同時に摂取することが可能なので、犬の健康促進にも期待ができるでしょう。
鹿肉の食品が注目されている理由はサステナブルな社会を目指すため
現在、鹿肉を使った食品が増加しています。その理由は鹿肉の優れた栄養面の他に、野生の鹿が増え生態系のバランスが崩れた点が関係しています。
鹿を狩るハンターと野生の鹿を狙う天敵の減少したことにより、野生の鹿が増加してしまいました。
農作物や牛や豚などの家畜のエサが野生の鹿に荒らされる、森林の樹皮をかじられ木々が育たないといった問題が発生しました。
かつては、ヒトが野生の鹿の命をいただいて生きる源としてエネルギーが再生されていましたが、現在は「害獣」として駆除・廃棄されるようになりました。
このような問題を払拭するために鹿肉を食品に加工し、サスティナブルな社会を実現する動きが高まっています。
鹿肉が向いていない犬もいるので注意

鹿肉は犬に嬉しい効果がある一方で、鹿肉が向かない犬もいます。
肝臓や腎臓などの病気がある犬
肝臓や腎臓の病気を患っている犬は、食事制限が必要な場合があります。肝臓や腎臓の病気には、リンやタンパク質を摂取すると体に負担がかかってしまいます。
そのため、栄養が豊富な鹿肉は避けた方がいいでしょう。
運動量が多い痩せ気味の犬
運動量が多かったり痩せている犬には、鹿肉はヘルシーなお肉なので体重増加には向いていないことから、鶏肉など他のお肉を摂取する方がいいでしょう。
鹿肉のデメリットは費用が高い!その理由は?
野生の鹿は他のお肉と比べると高額になってしまうことがデメリットです。その理由は以下2つです。
- 狩猟の時期が限定的
- 1頭狩猟するのに時間と労力が必要
野生の鹿を狩猟する時期は、鳥獣保護管理法という法律によって定められています。
引用:環境省公式サイト「野生鳥獣の保護及び管理」より
https://www.env.go.jp/nature/choju/hunt/hunt2.html
鳥類を保護する観点から鳥類の繁殖や渡りの時期を考慮し、毎年10月15日から4月15日と限られています。(北海道は9月15日から)
狩猟の時期が限定的になってしまう他に、野生の鹿を捕獲するにはハンターが必要になります。
家畜のように限られた場所で大量の牛や豚を育てる環境とは違い、鹿を1頭ずつ狩らなければいけません。
そのため、家畜と比較すると時間と労力を要し、1頭あたりの単価も高額になってしまいます。
鹿肉を犬に与える際の注意点3つと対処法
豊富な栄養素を含む鹿肉ですが、犬に与える際には3つの注意点があります。与え方によっては、犬の体調に影響を及ぼす可能性があるので確認しておきましょう。
与える量と頻度は適切に
どんなに体に嬉しい効果が期待できる食材でも、与えすぎは栄養バランスが崩れるため注意しなければいけません。
とくに鹿肉は好んで食べる傾向が高く、他のペットフードを食べなくなる場合もあります。すると、食べ過ぎで肥満を引き起こす可能性もあるでしょう。
ヒトと同様に、犬もお肉だけでなくバランス良い食事を心がけることが健康作りのポイントです。
鹿肉が適切な処理をされているものを選ぶ
鹿肉を与える際には、犬の体への安全面に配慮して適切な処理をされているものを選んであげましょう。
とくに生の鹿肉を与える際は注意が必要です。生肉は、酵素を効率的に摂取できる利点がありますが、寄生虫がいる可能性があります。
選ぶ際の注意点としては、次の2点を確認してみてください。
- 適切に鹿肉が処理されているか
- 適切な仕入先かどうか
鹿肉をマイナス20℃以下で48時間冷凍処理をすることで寄生虫などが死滅します。このような適切な処理を行い記載されている販売元を選びましょう。
他にも、鹿肉の仕入れ先がジビエの認定処理場などから仕入れているかも重要なポイントです。
ジビエの認定に関しては、農林水産省の「国産ジビエ認証制度」で記されています。
国産ジビエ認証制度とは、狩猟した鹿肉を適切に処理するルールを示したもので、この制度に基づき施設側は鹿肉を処理していくので安心と言えます。
農林水産省公式サイト国産ジビエ認証制度から
https://www.maff.go.jp/j/nousin/gibier/ninsyou.html
以上2点を踏まえ、鹿肉の狩猟から消費者への販売までに適切な処理をしているかを確認してみてください。
アレルギーを起こす場合がある
鹿肉はアレルギーを起こしにくい肉と言われていますが、全ての犬がアレルギーを起こさないわけではありません。
生まれた時から、鹿肉アレルギーを持っている犬もいます。
もしも、鹿肉を犬に与えたことがない場合はアレルギーを持っているかわからないので、はじめは少量ずつ与えて様子を見てください。
与えた際に以下のような症状が出た場合には、アレルギーの可能性があるので速やかに病院で検査してもらいましょう。
- 皮膚の痒み
- 目の充血
- 下痢
- 嘔吐
- 元気がない
鹿肉のペットフードはどこで買えるの?

鹿肉は流通量が少なく、鹿肉を扱う店舗が少ないので、インターネット通販の方が購入しやすいのでおすすめです。
加熱処理をしたドックフードからおやつまで幅広い鹿肉フードを購入することができます。
インターネット通販は購入しやすいメリットがある一方で、生肉を販売している店舗が多くありません。
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鹿肉を犬に与える時におすすめペットフード・おやつを紹介

- ペットフード
- おやつ
- 生肉
ペットフードは、総合栄養食として体内に取り入れやすい利点があります。
普段食べているドックフードや手作りご飯などにトッピングすることもできるので、愛犬の食生活スタイルに合わせて与えてみてください。
鹿肉ドックフードを購入しても食べなかったらどうしよう…と気になる方は、鹿肉ジャーキーなどのおやつを与えてみるといいでしょう。
生肉は生きた栄養素を摂ることに優れています。前述で説明した通り、生肉は寄生虫がいる可能性があるので衛生管理が徹底されているものを選びましょう。
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鹿肉ペットフードを選ぶポイント2つ
鹿肉ペットフードを選ぶ際には、2つのポイントがあるので以下を参考にしてみてください。
どんな原料が使われているか確認
まずは購入した鹿肉食品の販売元のWebサイトや、商品の裏に記載されている「主原料欄」でどんな原料が使われているか確認してみてください。
主原料欄で最初に記載されているものは、配合割合が多いです。そのため、主原料欄の冒頭に「鹿肉」と記載されているものを選ぶといいでしょう。
また「ヒューマングレード」と呼ばれる言葉が記載されている商品を選ぶ方法があります。
ヒューマングレードとは、人間が食べる食べ物と同じレベルという意味を指し、安心性が高い指標の1つです。
他にも、鹿肉を加工する工場が公的機関の認定を受けているなど外部機関によって証明されているなどを確認するのもいいでしょう。
添加物が多く含まれていないか
ドックフードは水分を多く含み腐敗が進みやすいことから、保存料を加えられています。
品質を維持する他にも、栄養バランスを整える添加物もあります。さらに、添加物に関しては「ペットフード安全法」で安全基準がきちんと定められています。
このような観点から、一概にも添加物が体に悪いとは言えません。
ただし、保存料や着色料の添加物を基準以上に摂取してしまうと、犬の体には負担がかかります。
そのため、添加物が多く含まれていないかを確認してみてください。
もしも、添加物の犬への負担が気になる方は「無添加」や「人工添加物不使用」と記載されている鹿肉のドッグフードやおやつを選ぶといいでしょう。
まとめ|鹿肉で犬の栄養バランスを整えてあげよう

鹿肉は、犬に必要な栄養素を多く含み、健康に嬉しい効果も期待できる優秀なお肉です。
このような観点から、鹿肉食品の需要が今後さらに高まっていくでしょう。
犬の健康的な体作りのためにも、ぜひ鹿肉を食事に取り入れてみてくださいね。
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